オイルクレンジングは、クレンジングの中でも「良くない」など、ネガティブな話を聞くこともあるクレンジングですね。
オイルクレンジングが合わない人はどんな人なのか、それはなぜなのか、オイルクレンジングの特徴と併せてご紹介します。
「乾燥する」「ニキビが悪化する」「毛穴が詰まる」など、よく聞かれる話の理由もお伝えしますので、参考にしてください。
オイルクレンジングが合わない人はこんな人
まず先に、こんな人はオイルクレンジングは合わないかも?というケースを3つ挙げます。
- 乾燥肌の人
- 敏感肌の人
- 軽めのメイクをする人
なぜ合わない?考えられる理由
まず、一般的な概念として、クレンジングの中でも最も洗浄力が高いのがオイルクレンジングです。
それを踏まえた上で、次のような理由が考えられます。
乾燥肌の人に合わない理由
メイクは基本的に油分ベースでできているため、水では落ちにくく、オイルクレンジングの油分がメイクの油分と溶け合って汚れを落とします。
そのため、オイルの種類によっては必要以上にお肌の油分を奪ってしまうものもあります。
そもそもとして乾燥肌の人は、皮脂量が少なく保湿能力が低下しているので、オイルクレンジングの種類によっては乾燥して合わないと感じる人もいるでしょう。
敏感肌の人に合わない理由
これも乾燥肌と同じく、洗浄力の強さが肌の負担になると考えられます。
また、オイルの種類は大きく分けて、炭化水素系、エステル系、油脂系がありますが、クレンジング力が一番高いのは炭化水素系です。
これだけでも刺激となる人もいるかもしれません。
が、必ずしもこれが「悪」ということでもなく、このオイル成分を洗い流すために配合されている界面活性剤が刺激と感じる、ということも考えられると思います。
軽めのメイクをする人に合わない理由
メイクしっかり派の場合は洗浄力の高さも求められますが、軽めのメイクの場合、しっかり派と同じ洗浄力の高さでなくとも良いわけですよね。
落とすメイク汚れがないのに、洗浄力の高いオイルクレンジングを使用し続けていると、お肌のうるおい成分を失っていくことにも繋がりかねません。
もし、とりあえず感覚でオイルタイプをチョイスしていたなら、もっとライトなものに変更してみても良いと思います。
ですが・・・
ひとくちに「オイルクレンジング」と言っても、すべてのオイルクレンジングが合わないとは限りません。
そのオイルクレンジングによってタイプは本当に様々。
次に、「オイルクレンジングが合わない」を解消するめに、見直すべき3つのポイントをお伝えします。
「オイルクレンジングが合わない」を解消するには
使い方を見直してみよう
- しっかり洗い流す
- 適温のぬるま湯を使う
- 乳化してみる
しっかり洗い流す
オイルクレンジングには界面活性剤が配合されています。
これがあることによって、メイクと馴染ませた油分を水と馴染ませ、洗い流すことができるのですが、お肌に残さないようにすることが大切です。
もう充分だと思えるくらい、しっかりとすすぎをすること。
これは、基本的なことでありながらも意外とできていなかったりするので、見直してみてください。
適温のぬるま湯を使う
「ぬるま湯で洗い流しましょう」とはよく言われるものの、その温度は?となると曖昧な人も多いのではないでしょうか。
あくまでも私が色々な方から聞いた話による持論ではありますが、
「触った時に冷たいとも温かいとも感じない温度」
私は、これだと思っています。
つまり、お肌と同じ温度帯ということですね。
「しっかりすすぐ」を意識したときに、お肌より低い温度だと落ちづらく、高い温度だと乾燥を招くと考えます。
乳化してみる
乳化とは、オイルクレンジングでクルクル馴染ませたあと、洗い流す前に少量の水を同じように馴染ませることです。
これは、オイルクレンジングによって成分配合の違いもあり一概には言い切れない部分もありますが、オイル系クレンジングは基本的に乳化してから洗い流したほがしっかりオフできるとも言われています。
メーカーによっては「乳化してから洗い流してください」と言っているものもありますよね。
そうでない場合も、乳化することで「落ち」が変わることも多々あります。
結果、お肌への負担が軽くなることにも繋がるので、試してみてください。
成分を厳選する
これは、私たちのような素人が判断するのは、とっても難しい領域の話です。
成分について、こんな話を聞いたことがある人もいると思います。
植物由来成分はお肌に優しいんでしょ?
オイルの中でも「炭化水素系オイル」は乾燥肌・敏感肌には良くないとかなんとか…
それ、正解です。とは言い切れないのが実情でして…。
炭化水素系オイルは洗浄力が強いですが、だからと言って肌に悪いのかというと、そういうわけでもなく、どんな成分と一緒に配合されているのかも大切な要素です。
植物由来成分も、確かに洗浄力はマイルドですが、イコール、メイク落ちはイマイチということにもなります。
また、種類もたくさんあり、植物性油脂は酸化が早いものも多く、それが逆にお肌に負担を与える要因になることもあり得ます。
一部の成分だけを見て正解と捉えることは難しく、結局のところ、クレンジング全体としてどうなのか?を自分で使って体感するのが一番となってくるのです。
成分は、その組み合わせによって、0.0001%濃度が変わっただけでも、製品としての完成度が変わるとも言われています。
なので、この成分が入っていたら避けるべき!と決めてしまうことはできず、心配なら、商品紹介ページなどから、どんな工夫がされているのかなどがわかるものを選ぶと安心です。
また、オイルクレンジングを使って合わないと感じたなら、そのオイルクレンジングの成分が何だったかを指標として、別のクレンジングを探してみるとか。
〇〇のオイルクレンジングはダメだったけど、△△のオイルクレンジングにしたらお肌の調子が良い!なんてこともよく聞く話です。
オイル以外のクレンジングを検討してみる
オイルクレンジングに心配があるのなら、オイルタイプ以外のクレンジングを検討してみるのも良いですよね。
大切なのは、自分の肌やメイクと、クレンジングの洗浄力が合っていることだと思うので、オイルにこだわる必要もないわけです。
基本的に、洗浄力の強さは次のように言われています。
(強)オイルタイプ
↓
ミルク
↓
(弱)ジェル
クリームやバームも油脂成分が主成分なので、オイルに近いものはあります。
ミルクやジェルは、油脂の力よりも界面活性剤で落とすタイプが多く、ライトなメイク向きとも言われます。
しかし、これもメーカーによって本当に様々で、今の時代、ミルクやジェルだから落ちが悪いとも言えないのが実情。
ただ、油脂成分は少ないので、ミルクやジェルといった、違う角度からメイク落ちさせることができるものに乗り換えてみるのも手ですよね。
オイルクレンジングは肌に良くない?よくある話の真相は…
オイルクレンジングは肌に良くないとは、一概には言えません。
お伝えしたように、オイルクレンジングだけでもたくさんの種類がありますし、すべてのオイルクレンジングが「イコール」なわけではないからです。
ですが、なぜ、オイルクレンジングは良くない体験談が聞かれるのでしょう?
よくある話の真相について考えてみました。
オイルクレンジングは乾燥肌と相性が悪い?
これは既にお伝えした通りですが、油脂と油脂は相性が良いため、必要以上にお肌の皮脂まで奪ってしまう可能性は考えられます。
ですが、オイルだけでなく、どんな成分が一緒に配合されているかで使用感や仕上がりは変わるもの。
スッキリ落ちるのにしっとりうるおう、というオイルクレンジングもありますし、乾燥肌には合わない!と決めつけてしまうことはできません。
オイルクレンジングはニキビが悪化する?
オイルクレンジングでニキビが悪化するとは考えにくい、とは思います。
というのは、日本皮膚科学会のニキビ治療のガイドラインでも、オイルクレンジングはニキビ改善に良いとするエビデンスが公開されていました。
※ 引用内の「痤瘡」はニキビのことです。
オイルクレンジングで痤瘡の個数は改善し、クレンジング使用による悪化はなかったとする報告247)が、日本から出されていることから、オイルクレンジングを悪化因子とする根拠はなく、むしろ安全に使用できるメイク落しの一つの候補となる。247)川島 眞,根本 治,森川玲子ほか:尋常性痤瘡を対象としたクレンジングオイルの使用試験,臨皮,2007;61:654―659.(エビデンスレベル III)
引用元 : 尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017
オイル自体がニキビを悪化させる要因ではない、と考えるなら、他に要因として次のようなことが考えられます。
・ニキビを気にしてクレンジングの時に触りすぎている
・すすぎが足りず成分が残りニキビの餌になっている
・アルコールなど刺激の強い成分が入っている
オイルクレンジングだからニキビが悪化する、というよりも、他の要因の方が大きいかもしれません。
オイルクレンジングは毛穴が詰まる?
毛穴が気になっていると、どうにかしようと他の部分より念入りにクルクルしたりしませんか?
これが逆に毛穴が詰まる要因になっていることもあるようです。
皮膚を刺激しすぎて負担がかかり、その刺激から守ろうと角質が固くなり、毛穴が詰まりやすくなるという悪循環に…。
オイルクレンジングは合成活性剤が配合されているので、必要以上に長時間肌に載せて刺激し続けない方が良いです。
短時間でサッとメイクを落として、しっかり洗い流すのが理想的ですよね。
毛穴ケアを重点的に考えるなら、オイルクレンジングでも油脂系(コメヌカ油・アルガンオイル・ホホバ種子油など)が主成分になっているものが良いとも言われます。
ですが、洗浄力はオイルクレンジングの中でも一番低いのも特徴。
しっかりメイク派の人だと、肌をこすったりして逆に肌負担を増やさないよう、注意が必要です。
また、全体をメイクオフしたあと毛穴ケア用として別に使うなどの工夫が必要になるかと思います。
まとめ
以上、オイルクレンジングが合わないケースなど、オイルクレンジングの特徴も併せてお伝えしました。
何度も言うようですが、ひとくちにオイルクレンジングと言っても、本当に様々な商品が各メーカーから販売されています。
そして、合う合わないはどんな人にも、どんな商品でも起こり得ることで、使ってみないとわからない部分も多いです。
真剣に自分に合うものを探すなら、合わなかった時、合うと感じた時、それがどんな成分配合の商品だったかデータを溜めていくと見えてくるものがあるかもしれませんね。
また、すすぎをしっかりする、など、簡単なことで解消できる場合もあるので、できることから始めてみましょう^ ^